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ウェブゼニ

マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さんが綴る、仕事とか、日常とか、世の中に関する忘備録。

【ECサイトの売上を確実にアップする方法、その1】0を1にする。1を2にする。

どうも、かんだです。

 

会社では変わり者扱いされているのですが、ECサイトPDCA運用が大好きです。ってか、今でも大好物かもしれません。集客施策から、売上、そしてリピート施策にLTV単価まで。A3用紙に細かく記入された数字を眺めると、今でも大喜びしてしまいます。

 

すこしまえ、この記事が話題になりましたが、

 

analytics.hatenadiary.com

どっぷりと、EC業界に浸かりきっていた人間が、Web業界にやってきたものですから、当初はこの記事と逆の意味でびっくりして、戸惑ったりしたのでした。

 

すぐにぶつかってしまう天井や、すぐに訪れてしまう限界に諦めること無く、知恵を絞りまくり、0.01%改善する施策を見つけては、それをひたすら繰り返す。もちろん、二言目には「で、いくら儲かるのかね?」と、インターネットに対する理解ゼロ(というか、嫌っている)上司を説得するために、0.01%改善でも利益を出さなければならないという環境でしたし。。。

 

ちなみに、ワタシがいた職場は、EC業界からサイトの専業企業ではなく、創立40年以上の老舗通信販売企業でしたから、そりゃぁ、面接時に聞いた話とは全く違う、スリリングな状態だったんですよ。

 

何しろ、ECサイト担当部署はビル7階にあった物置の一角を改造した場所でしたからね。

 

そんな会社のECサイト担当者。そりゃ、前任者が半年を待たずして・・・なのはすぐに理解できましたよ。まぁ、ワタシは6年以上在籍しましたがね。

 

で、そんな老舗通信販売企業に在籍していたレガシーな広告担当者にいわせれば「インターネットの世界は自由に満ち溢れている」、と。まぁ、そりゃ、そうですよね。新聞広告も、新聞折込も、雑誌広告も、DMも、まぁ、めんどくさいレギュレーションに縛られている世界なのですから。そして、めんどくさいレギュレーションに縛られている割には、得られるデータはものすごく少ないという。

 

そういう世界で広告を担当してきた人にとって、インターネットの世界は夢のような世界だったのでしょうね。

 

だから、許せない。

だから、分かり合えないのでしょうね。

 

さてさて、そんな世界で試行錯誤、四苦八苦、七転八倒な日々を送っていたからこそ、見つけ出した法則がありました。それは。。。0を1にするよりも、1を2にするほうが簡単。大ヒットは狙っても作れないけれど、1を2にすることは狙うとできる。。。ということでした。

 

以前お話したように、ワタシの心の師匠は野村監督でして、ノムさんの本を読みまくって知識を得ておりました。とはいえ、野球とECは全く違う世界なわけで、ノムさんの哲学をサイトの売上につなげるために、流通小売り系の本も読みまくりました。ちなみに、流通小売り方面で、僕の心の師は日本に流通業を変え、コンビニ文化を根付かせた鈴木敏文さんです。

 

 

タンピン管理の本家本元である鈴木さん。単品管理の基本といえば

 

 

  • 仮説設定
  • 自店の特性を把握する
  • 売れる条件を作る
  • 死に筋商品の排除
  • 仮説検証の横展開

 

 

です。(イトーヨーカ堂の「単品管理」

 

この考えを徹底的になぞって、なかなか離陸しない売上の底上げを図ったのです。

 

かんたんに説明すると、本当にそれだけなのです。が、具体的に何をやったのか?を説明しましょう。

 

しろーとのアフィリエイトサイトに毛が生えたような状態のECサイトでしたが、少しは売上が発生していました。この売上データを基幹システムから抽出し、まずは「ABC分析」を行ったのです。

 

 

基本的にABC分析は売上高・売上高累計・構成比・累計構成比で行うのですが、ワタシは売上高ではなく販売個数を用いました。

 

なぜ、売上高ではなく販売個数を用いたのか?というと、これは完全にワタシの勘でして、ロジカルには説明できません。無理やりロジカルに説明しようとすれば、オバサマ向けの生活雑貨を主に扱っていたからでしょうかね。生活雑貨って巾が広いんです。一棹50万円程度の総桐箪笥から、1個100円程度の洗濯石鹸まで、全部が全部「生活雑貨」とくくろうと思えばくくれちゃうのですから。

 

いや、それはあまりに違うだろ?

 

と、入社当時、ワタシはおもいました。みなさんも思うことでしょう。でも、トラディショナルな総合通販の世界だと、みんなまとめて生活雑貨として扱われていたのです。

 

そうなると、PDCAを回すにあたって売上高はあまり重要な指標ではなくなる。というのが、ワタシの結論でした。いや、大塚家具や、匠大塚のようなビジネスモデルであれば、一棹50万円程度の総桐箪笥の売上向上を狙うというのもありだったのでしょうが、同じお店(サイト)では1個100円程度の洗濯石鹸や、1本500円程度のリップクリームがたくさん販売されていましたからね。

 

そして、ECサイトの売上はびっくりするほど低かったですが、カタログ通販の売上はびっくりするほど好調でして、本家・カタログ通販のデータを調べると「客単価は1万円前後」、「平均併売購入数は2個弱」という状態でした。

 

「客単価は1万円前後」、「平均併売購入数は2個弱」ってことは一棹50万円程度の総桐箪笥がバカスカ売れているわけじゃないな。。。とすぐに察しがつきました。ってか、フツーはそうですって。そうなると洗濯石鹸とか、リップクリームとか、ブラジャーとか、加圧靴下とか、天然ダシとか、包丁とか5000円~8000円前後のものが、売上(と言っても微々たる金額ですが)を構成しているんだな、と推察できるようになったのです。

 

ということで、販売個数を軸にしてのABC分析です。

 

年間の販売総個数を分母にしてのABC分析。数は出るけれど、1個あたりの単価が低い商品がランク「A」に集まってきます。一棹50万円程度の総桐箪笥も二棹売れてましたね(仮定ですよ)。一棹50万円×二棹=100万円。売上高を軸にすると、少し歪な分析になっているところでした。

 

さて、販売個数を軸にしたABC分析を行うと、1つわかったことがあるのです。皆さん、何かおわかりでしょうか?

「売上が低い」ということは事前に判明している事実ですので、それ以外の事実です。

 

さて、なんでしょうか?

 

それは、平均すると1日1個ずつ、コンスタントに売れている商品がある、ということです。

年間の販売実績を抽出して、集計してみる。1年間は365日なので±10におさまる販売個数の商品(つまり、年間販売総個数375個から355個の商品)を抽出する。そして、この商品群の中から、「一度に10個以上、まとめて注文が入った商品」を省く。

 

そうすると、平均すると1日約1個ずつ、コンスタントに売れ続けている商品が抽出されるのです。

 

なんで、こんなことが起きるのでしょうか?

ここからがタンピン管理の世界です。自店=自分が運営しているECサイトの特徴を頭に入れつつ、「ちまちまと売れ続ける商品を購入する人」の仮説立てをする。

 

  • なぜ、その人はこの商品を欲しくなったのか?
  • この商品はどいう時に使われるのか?
  • この商品を使うことによって得られるメリットは何か?
  • ところで、この商品を買った人の家族構成は?
  • ライバル商品は何か?
  • ライバル商品ではなく、こちらを選んだ理由は何か?
  • リアル店舗で買わなかった理由は?

などなどなど…色んな方向から「ちまちまと売れ続ける商品を購入する人」の仮設を立ていくのです。そして、この仮設を1個ずつ検証していく。

 

あぁ、地味です。

思いっきり地味です。

地味すぎて、考えていると悲しくなってきます。

 

でも、コレが一番売上に効くのです。

 

ほっといても売れる商品は、ほっといても売れるので、お金に余裕ができてから手をかけるべきだとおもいます。テールの商品(1ヶ月に1個くらいしか売れない商品)は、頑張りに比例して売れるような商品ではないので、こちらも余裕が出てきてから手を出すべきなのです。

 

そうそう。ワタシがECサイトの運営馬手からしばらく経過した頃、ロングテールという言葉が流行り始めましたね。

 

 

ロングテールという考え方が、売れない商品を宝の山に変えることに間違いはないですが、ロングテールばかりを追いかけてつらい状況になった会社やサイトをたくさん見かけたなぁ…ということを思い出しました。

 

ワタシの定義では平均すると1日約1個ずつ、コンスタントに売れ続けている商品はテールではなく、ボディです。